【編集事務局便り】177

平成最期のこの夏は、自然災害の多い夏になってしまいました。被害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げます。
オルタ広場になって本号で第5号になりました。なかなか運営が軌道に乗らず、不手際も多々あることをお詫び申し上げます。連載原稿を滞りなくいただいていることに感謝申し上げます。
今号は、編集事務局のメンバーのご紹介で政治ジャーナリストの馬場氏から『「枝野1強」で野党共闘に暗雲』と題してご寄稿をいただき、又、以前からご投稿いただき、昨年の九州旅行でもお世話になった田中七四郎氏から「象徴天皇制システム(日本型立憲君主制)の原像」をいただきました。
新著として、花森安治・中内功、2人のカリスマ経営者に仕えた小榑雅章氏が描いた「たたかう商人、中内功」を、ザ障害者の連載コラム執筆者の堀利和氏から、『障害者から「共民社会」のイマジン』をご紹介いただきました。

昨日、父の幼少時よりの盟友であり、江田三郎氏の秘書を務めた矢野凱也氏の追悼インタビュー集が届きました。事務方の達人と評されていた矢野氏が、初めて本音で自分の親の事、生きてきた時代の背景の評価などを論じ大変興味深いものです。加藤宣幸が生前に読めたら多くの新鮮な発見があり喜んだかと想像するばかりです。矢野氏の博識・教養は、海軍将校で英国駐在武官を務め艦砲開発に従事した後、神霊研究に着手し、大本教から神政龍神会をつくった父矢野祐太郎と、高い霊媒能力を発揮した母矢野シンの影響を受けたものかと思われます。矢野祐太郎氏は、大井警察署において、人民戦線事件で逮捕され留置中の左翼運動家の加藤勘十と石本静江(結婚後加藤シヅエ)と知り合うわけですが、彼自身は、天才的な工学的知見をもって天界の整理を試みた結果、不敬罪で投獄され獄死してしまいました。両極が拘置所で知遇を得て、それがきっかけで矢野凱也・加藤宣幸の80年以上も続いた友情を育むことになったわけです。矢野氏の話はなんらかの形でご紹介したいと考えています。

秋になり少し落ち着きましたので、編集委員の皆様ともお集まりいただく機会を作る予定です。(MK)