ヘイトスピーチについて

【侃々諤々】

ヘイトスピーチについて

              林 郁


3.11!大然の威力に圧倒された被災地、さらに原発爆発の人災地獄、その苦難の中で助けあう東北の人々の姿は海外から「礼節の日本」として驚嘆された。阪神大震災でも支え合った。朝鮮人・中国人を虐殺した1923年の関東大震災に比べ日本人の成熟を私は想った。

ところが、その対極の「残酷ヘイト」が増長し、差別暴言どころか無差別殺害予告がでてきた。元朝日新聞記者植村隆氏の軍隊慰安婦報道は正しいのに「自殺するまで追い込むしかない」という脅しや家族や勤務大学の学生も巻き込むという、顔を出さぬ脅迫は卑劣きわまりなく。高槻市や西宮市での差別扇動「検証いわゆる従軍慰安婦展」の大ウソと女性への侮辱、それに抗議した市民グループに対し市当局は話し合いを拒否し展示を強行した。

在特集団などによる非道の増長を日本現政権は禁止せず。在特やネオナチと写真に収まり靖国参拝をする女大臣たちの得意顔を報ずる反動マスコミは、年内総選挙の自民党勝利予告を流す。

権力監視のジャーナリズムつぶしをあの手この手ではかり、福島原発の惨状の始末をせずに川内原発を推進し、東北被災地や沖縄に犠牲を強いる反動政治にへつらうレイシズム・ヘイト集団。かれらは命の尊厳と平和の尊さをまったく知らず、反戦や脱原発にも罵声を投げつけ挑発し、事件にして自分たちを正当化しようとする。

非暴力抵抗精神も自主も知性もなく暴力で自分の劣等感を優越感に変ずる輩であるが。憲法改悪勢力との関係を正確に調べる要あり。

戦争の酷さや「慰安婦」の真実を知らない国民が住む非常に特殊な国ゆえ、残酷なヘイト集団が跋扈する。緊急阻止のため国会での取り組み、法規制(国際法規制)、正しい情報、教育、他国民との友好などの知恵を。このオルタ特集の伝播を!

西ドイツのワイゼッカー大統領の1985/5/8演説を私は改めて噛みしめる。差別と戦争の犠牲者を哀しみ悼み、忘れぬことを誓う「荒れ野の40年」。ユダヤ人のホロコースト、殺されたレジスタンスの闘士やロマ(ジプシー)や精神障害者、ドイツに占領された全ての国々の犠牲者、空襲被害者、強制連行の犠牲者 戦った相手国の犠牲者・・・たくさんの苦しみを心に刻み、とくに、女性たちの、重い荷を背負わされた苦しみ悲しみを胸に深く刻み、それが自身に厳しい矢を放つものであれ、決して忘れてはならない。それが教育の基であり、そこから和解と平和が始まるのだ。〔要旨〕
反省と誓い、倫理哲学を日本のリーダーは何故発信できないのか。

              (作家)


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