メールマガジン創刊の挨拶

■メールマガジン創刊の御挨拶

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昨年5月、私たちの共通の友人であり、『余白』の発行責任者であった久保田忠夫 君が同人誌「余白」創刊号の刷了を待ちながら急逝し、部屋には宛名の書かれた発送 用封筒・合評会の案内状が残されました。  非政治型人間を自称し、心底から文学を愛した彼が人生の最終楽章に奏でようとし たものは何であったのか。  最後の力を振り絞り、編集し発行しようと執念を燃やした同人誌とは何か。  それは創刊号で終刊号の『戦争・国家・人間』と題する特集でした。この三つの命 題は「余白」のタイトルが持つ「静」の響きとは馴染まないが今日を生きる私たちの 生き様に深く迫ってきます。   一人の人間として生きるとは何かを問い返してくるのです。  生きるとは、戦争と動乱の世紀から新世紀に入るのを見極めるかのように始まった アフガン・イラク戦争。「帝国」の振る舞いにひたすら追随する政府。政官癒着・既 得利権のしがらみで動きのとれない閉塞社会。さらに戦後半世紀かかって築き上げら れた「非戦」システムの確実な破壊。などなどに対し沈黙を守ることなのかと。  私たちは市民としての自覚と彼の遺志もくみこみ小さい声を上げつづけようと決 め、そのメディアとして、紙媒体としての「余白」続刊か新たにWEBメディアを選 ぶかを検討しました。  その結果、いままでの「余白」同人は一旦解散し、新たな仲間たちの参加を求め、 メールマガジンとして出発することにしました。  御存知のようにメールマガジンは印刷・発送費などがかからず、リアルタイムで数 に制限なく読者に届けられ、必要なときは印刷も出来るという市民のメディアとして は最適なものです。  ただパソコンで登録の必要があり、いわゆるデジタル・デバイドの存在があります が、これは一人一人の努力で克服しようということになりました。  新しいメデイア名は余白改題「オルタ」マガジンと名付けました。オルタとはオル タ ナテーブ(もうひとつの途・対案などの意)の略で私たちの前向きの気持ちを込 めたものです。  編集内容は固定していませんが政治経済文化についての評論・提言などから肩の張 らない身辺雑記・趣味の俳句にいたるまで生活の匂いのする楽しい雑誌を創り、明日 への夢を共有したいのが私たちの願いです。  自からが企画し、寄稿して守り育てる市民メディアとしての第一歩を踏み出すため に皆様の積極的な御参加をお待ちいたします。

2004年3月吉日    
「余白」同人有志・新メディア準備委員会(代表:加藤宣幸・富田昌宏