佐藤学教授の『憲法九条の私的考察』を読む 高木 一

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  沖縄国際大学佐藤学教授の憲法九条についての極私的考察を拝読、文中「私は理想的には第九条を現実の自衛隊への縛りをはっきりとさせる形にかえるべきであると考える。自衛隊の存在を認めた上で、その軍事力の行使を日本の領土、領海内を限りとする制約を加えるべきである・・・」という加憲?の九条論は、これからの論議の柱の一つであろうと思いました。小沢一郎氏らによる「国連軍による世界平和」を柱とした考え方(自衛隊を国連軍に参加させる政策を含め)も一つの論議の柱であると思います。いずれにしても今後、九条をめぐる論争は展開されると存じます。

  九条の会・津は結成3周年をむかえまして、9月8日、中央九条の会・事務局長の小森陽一氏を招いて「憲法九条を守りぬくこれからの運動」と題して講演をいただき、あと時間をとって、運動上の諸見を語り合い、国防論や日米安保なども討議しようと計画しています。参加者は会員を中心に約200名をチケット(¥500)販売し、独算制でとりくんでいます。

  民主党の大勝となった参議院と絶対多数の衆議院、自公政権との政策の競争を愉しみにしていますが、とりあえずテロ特措法延長をくいとめて、日米の新たな関係が平和の方向で進められる努力を期待しております。

                             (津市在住)

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