俳句101

■俳句                             富田 昌宏

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   物語り始まるごとくタラ芽吹く

  少しづつ縮む身の丈山笑う

  夏めくや廃校に立つ金次郎

  釦(ぼたん)ほどの子牛の角や昼薄暑(はくしょ)

  捨てかねる名刺数多(あまた)や夜の薄暑

  早苗饗(さなふり)や今も空けおく父の席

  辞書引いて指より眠くなる薄暑

  南部風鈴復興願い鳴りやまず

  街道の古き酒蔵燕の巣

  地球儀を抱えしままの昼寝かな

         (月刊 俳誌「渋柿」代表同人)

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