俳句103

■俳句  富田 昌宏

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  どくだみや鎮魂の譜の白十字(被災者追悼)

  一本の藁に躓づく大暑かな

  赤松の幹に脂吹く晩夏かな

  滝痩せて岩苔白し晩夏光

  手秤りで朝採り茄子や直売所

  日除け不用築百年の大広間(私の母屋)

  筑波嶺の高さに日除け吊しけり

  秘湯滾(たぎ)る平家の里や月見草(湯西川)

  限界集落バス停一つ月見草

  地下足袋の鞐(こはぜ)弛めて昼寝かな

             (俳句結社「渋柿」代表同人)

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