俳句120

【俳句】  

                   富田 昌宏


  天皇誕生日「墓地は寄り添う形にて」

  病床六尺小春の風を抱きけり

  リハビリや箍(たが)の緩(ゆる)みし脚乗せて

  病む牛の背まで覆ひぬ今年藁

  小踊りし藁(わら)づとを出る納豆かな

  七人兄弟皆健啖(たん)やおでん鍋

  長幼に序のなかりけりおでん鍋

  風音のそっと避けゆく帰り花

  帰り花一片摘むで栞(しおり)とす

  亡き妻の座を繕ひて堀炬燵

         (俳誌「渋柿」代表同人)


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