俳句31

■俳句                 富田 昌宏

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  釘一つ打って父の日終わりけり

  白南風(しろばえ)や父の遺せし癖砥石

  清貧の拓史まざまざ草茂る

  徴兵検査なき世や昼寝むさぼれる

  梅雨暗し松陰蟄居の三畳間

  自づから樹相正して橡咲けり

  加速して走る月日や夏の果て

  竹林の昼の闇より梅雨の蝶

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