【俳句】                        冨田 昌宏

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藁少し牛の背にかけ除夜の鐘

酒蔵の酒生きてをり除夜の鐘

蛇穴に入りて日向の残りけり

自己主張しつつ舞い散る落葉かな

マスクして値引の刺身買いにけり

着ふくれてなまけの虫の始動せり

老化とは乾くこととや玉子酒

売られたることを知らずに山眠る

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