加藤宣幸氏の訃報に接して

皆川 昭一

 宣幸さんの訃報、昨日渡辺靖郎さんから電話がありました。同時代人がまた世を去った寂しさが込上げてきます。

 60年代は成長期資本主義に対応できる社会主義理論を構築し、戦後民主主義に耐えうる社会理論を模索していた時代の中で、宣幸さんはその時代精神の体現者の偉大な一人であったように思います。またひとり歴史のひとこまに嵌め込まれていきました。

 アメリカによりかかりながら、サーカスのようにアメリカの戦争に加担しなかった戦後民主主義という稀有の時代が去ろうとしていることに痛惜の思いが込上げてきます(加藤 さんの訃報に接して社会新報に在籍した友人の橋本哲さんに送信したメールの一部です)。

 (元社会新報記者、元横浜市会議員)

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