北朝鮮の核実験と東アジアの軍事的緊張に反対する

◆ 北朝鮮の核実験と東アジアの軍事的緊張に反対する 編集部

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 私たちのメールマガジン『オルタ』の編集発行は、イラク戦争の不条理反対

契機とする市民の活動である。ヒロシマ・ナガサキの被爆体験を訴えるまでもな
く、私たちはいかなる国の核実験・核兵器保有にも断固反対する。まして世界の
核軍縮をすすめ、北東アジアに非核地帯をつくって真の友好連帯を築きたいと願
う私たちにとって、北朝鮮の暴挙を認めることは絶対にできない。

 しかし、同時にこれを好機として、日本の安全と日米同盟強化の名のもとに、
日本の軍備増強と軍事行動もどきの実力行使の実施、さらに、いわゆる集団的安
保体制へのなし崩し参加を企てようとする政治や一部マスコミの動きにも強く反
対する。そしてまた、「核の後発国」に対してダブルスタンダードで臨む「先行
核クラブ」の独善をも見逃すことはできない。現代世界の共通の立脚点は、何よ
りも非戦であり、核を含めた全世界的な軍縮への道でなくてはならない。

 いま、私たちに求められているのは冷静に事態を見つめることである。それは
私たち市民レベルの問題であるだけでなく、この国の政府の姿勢としても同様で
なければならない。日本政府は米国とだけでなく中・韓・露をはじめ、他のアジ
ア諸国とも完全に協調して問題に平和的に対処すべきであって、日本だけが突出
してことを構えることではない。

 国連の議場でただ一人退場する北朝鮮代表の姿に、戦前の国際連盟総会で席を
蹴った松岡外相が完全に重ねられる。「先軍政治」なるものは軍がすべてを握っ
た「東条体制」そのものである。国民生活に窮乏を強いつつ巨大戦艦大和・武蔵
を建艦し、果ては国を滅ぼした日本は、核にすがる北朝鮮を笑えない。また「国
体護持」を金科玉条として国土の焦土化と引き換えた日本と、「金王朝護持」で
最後の賭けにでた北朝鮮とはどのように違うのか。戦前、石油も鉄も米国に握ら
れながらABCDラインによって包囲された。帝国の生命線が脅かされた。だか
ら「自存自衛」のために戦うのだと言ったのはついこの間の事である。

 当時の日本を念頭において北朝鮮をどのように対話の場に引き出すのか。とも
に生き続ける周辺国としての知恵を絞りたい。そして北朝鮮の指導部には、戦前
の日本の天皇制がどうなったかを深く考え、日本国憲法を学ぶこと提案したい。
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