【沖縄の地鳴り】

沖縄での行動報告

参加者:毛利 孝雄土井 登美江筑紫 建彦(文責)


●8月27日(土)
13:00羽田発SKYMARK → 15:30那覇空港着 → レンタカー。途中で夕食、19:00すぎ東村着→「でいご家」へ(先客は東京からの青年1人)。

●8月28日(日)
05:00起床、06:00出発、06:30高江N1のテント着、N1入り口は機動隊の装甲車が封鎖。「住民の会・高江連絡会」が運営するテント2張に責任者2人、「今日は日曜日なので作業も反対行動もお休み。この周辺を巡って状況を見聞きしておいた方が明日からの行動に役立つ」と勧められる。

08:00 N1裏に回る。こちらは農道からN1裏の山道まで大型テントが占拠。支援の車も多く、テントの防衛バリケードや仮設トイレ、キッチン、支援者用ベンチ(100人分ぐらい)などが整備されており、県道沿いのN1テントと比べて本格的。テント裏の山道には木造の高い壁が置かれ、その裏には鉄骨のバリケード、その間に防衛施設局やALSOCの約15人ぐらいが立哨。人びとは防衛施設局がいつテント撤去に出るか分からないと警戒。毛利さんの知り合いも何人かおり、「生物学者」のMさんが即席ミニツアーで何人かの支援者を集め、周囲の植生や水、イモリ、アヒルなどを案内してくれた。東村の特産パイナップルは酸性土壌が必要なため、収穫後は赤土をはぎ取るので、それが海の汚染にもなっている、と。

その後、私たち3人はMさんの案内で海の断崖の上から「海水揚水発電所」(Jパワー)の跡地を視察。そこで分かれて、西海岸の大宜味村の国場組の採石場へ。22tの大型砂利トラ1台と出会ったが、聞いていた機動隊もおらず係員もいなかったので、広大な採石場と砂利の山を撮影。一周する形で「でいご家」に戻ったら、家主のTさんがN1での徹夜の当番から帰っており面談。今夜から宿泊者が増えるとのこと。宿泊者名簿に東京での知り合いのNさんの名前を発見して電話したら、伊江島でのピース・キャンプに参加中で、今日中にアルジャジーラの取材チームと共に「でいご家」に戻ると。

夕方、Mさんの友人の“異次元の陶芸家”Tさんの工房を訪ねる。1人で建てたという巨大な工房、2本の登り窯、膨大な数の焼き物……。刺身と泡盛と反基地闘争の歴史、琉球独立論など。飼い猫の1匹が、飛びこんできた野鳥を焼き物を蹴散らして追いかけ捕食。「でいご家」でNさんと再会、彼女が案内してきたアルジャジーラの記者は国会前でも会ったシリア人。在日15年で日本語も達者。シリアの方がひどい状況だが「高江も深刻」と。東京からのフリーターの女性が「高江で何が起こっているか知りたくて来た」。

●8月29日(月)
05:30起床、06:10出発、06:30N4とN1の間の下り坂に参加者の車約30台と約60人が集結。住民の会の指示で県道を複雑に組み合わせた車のバリケードで封鎖。06:45作業員の車5台を阻止、07:15に5台はメインゲートに引き上げる。08:55警視庁の機動隊120人が到着、参加者を排除しつつ簡易ジャッキで阻止の車を移動させ県道の片側に並べる。参加者は車の前や間に座り込んで抵抗。県道わきに排除されても再び別の車で座り込み、機動隊はものすごく若く、慣れておらず、右往左往も。私たちも2回ずつぐらいゴボウ抜きされたが、「機動隊の暴行」批判を気にしてか、“丁寧に”側道に降ろされた。機動隊員は車も通っていない(通れない))のに「安全のため」と力で歩道に押し上げ、包囲。

09:55 県道の機動隊の阻止線の間を大型砂利トラック10台が通過、メインゲートには大型トレーラー4台が入ったとの情報。機動隊はその後、N1方面の橋を封鎖。第2ゲームがあるのではと警戒したが、この日は結局、これで打ち止め。

10:00 ラウンド習区域内の米兵が休憩する空間で総括集会(銃弾も落ちていた)。住民の会・高江連絡会の代表から「座り込みは(7月22日以降)初めて。2時間以上、作業を遅らせることができた。こんな抵抗をこれからも続けていく」と。また、N1裏のテントに捜索が入るかもしれないので、可能な人はこれからN1裏に行ってほしい、とも。

11:00にN1裏テント着。テントでは三線の島唄コンサート中で、約60人が静聴。
山城博治さんは「鎌を持って茂みに入っていって携帯も通じない」ので会えず。
那覇への帰路、大浦湾が見下ろせるカヌチャベイ・ホテルで昼食。
16:00那覇・泊の船員会館着。18:00旭橋近くの店で糸数慶子さん、市議の上原カイザさんらと懇談。阻止行動に県議の姿がないのが気になると意見具申。島ぐるみ会議は9月から週2回(?)、高江で05:00からの総行動を計画とのこと。

●8月30日(火)
05:30出発、06:00普天間飛行場の大山ゲート前で出勤米兵向けのアピール行動(現在、月・火・金。水・土は高江に行く)に参加。参加者18人。「オスプレイNO」のプラカードに手を振る米兵も。07:15総括集会、熱いコーヒーをふるまわれた。筑紫も昔の知り合いに再会。

07:50 私たちは野嵩(のだけ)ゲート前に移動。到着後まもなく行動終了で、片づけを手伝っただけだが、お菓子をくれた。ここは月〜金の毎日07:00〜08:00に行動を継続。野嵩ゲートでは市民の封鎖行動があったため、警察や警備員らが警戒。09:00県庁裏の店で朝食、給油後レンタカーを返し、空港へ。毛利さんの沖縄大学時代の同級女性が見送りに来てくれた。
台風10号は駆け足で東北に上陸、飛行機は16:30羽田着。

【追記】
・8月30日 N1裏のテントに、裏の山林から機動隊約60人が現れてテントの中に「写真撮影」と称して侵入、通過したという。N1裏テントの強制撤去のおそれが高まっている。
・9月2日 県道70号で、抗議市民らに足止めされていた工事作業員約10人を、警察が警察車両3台で、高江のN1地区ゲート前まで乗せた。警察はこれまで作業員の車両を先導したり、通行を阻止する市民を排除したりしていたが、作業員を警察車両に乗せて直接ゲートまで運んだのは初めて。市民からは『警察は中立であるべき』と批判の声が上がった」
・9月3日 基地の県内移設に反対する県民会議は、N1ゲート前での集会(300人、約4時間)と、砂利搬入などを阻止する一斉行動(約200人)を初めて行った。<琉球新報より>

●首都圏の辺野古関連のイベント・行動など

・9/22 さよなら原発・さよなら戦争大集会
 9月22日(木・秋分の日)11時〜 代々木公園B地区
 詳細は、「脱原発1000万人アクション」HPで!
 けやき並木の国会包囲実ブースで土砂パンフ販売と署名呼びかけを行います。手伝える方よろしくお願いします。

・9/28 日本政府による沖縄への弾圧を許さない集会
 9月28日(水)18時〜 日比谷野外音楽堂 集会の後デモ
 主催:止めよう辺野古埋立!国会包囲実行委員会


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