「排除にあう人たちに就労の法制を」共同連全国大会

■【催し物案内】 

    排除にあう人たちに就労の法制を
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<排除にあう人たちに就労の法制を>
社会的事業所促進法の実現かかげ、共同連が8/20―21
          東京オリンピックセンターで
                                柏井 宏之

 社会的に排除にあう人たちに就労の法制化をめざす共同連は、8月20~21日の
第28回共同連大会東京大会をオリンピック記念総合センターで開くと発表した。
新自由主義の自己責任を障害者に強要した「自立支援法」の廃案後の「総合福祉
法」の当事者からの委員として、とくに福祉就労状況打破のために「就労合同作
業チーム」の中でこの間、奮闘している。

 それは年越し派遣村、無縁社会、孤族と、制度のすき間で社会的に排除にあう
人たちの声にならない声と重なりあい、期せずして「社会的事業所促進法」が地
域社会からの自律的市民公共圏の互恵と税の再分配の新しい仕組みを求める動き
に連なっている。

 障害者運動の中で「切らない、分けない」関係を創りだしてきた共同連が、ホ
ームレス、ニート、シングルマザー、アルコール・薬物依存者、外国人移住者、
刑余者たちと「共に生き、共に働く」場を「社会的事業所促進法」の法制化をさ
まざまな社会的事業の現場をつないで法制化の全国運動をよびかけている。その
動きに共感して他分野からの人たちも加わって東京実行委員会が結成された。

 日本の各地の草の根の社会的事業を「反貧困」+「社会的排除/包摂」+地域
助け合いの3分野の垣根を越えた横断的交流に、さらに「大震災支援」の切実な
課題となった就労創出に課題をしぼった企画に参加を期待したい。注目されるの
は、21日(日)の全体会の講演とシンポジウム。記念講演は「日本における社会
的包摂の現状と展望」で、福原宏幸大阪市大教授が昨年の日韓社会的企業セミナ
ー(大阪)の基調報告に続いて行う。

 氏は内閣府の「一人ひとりを包摂する社会」特命チームで“「社会的排除/包
摂」についての概念整理”をプレゼン、我が国のソーシャルインクルージョン研
究にとって重要な役割をはたされている。フランスを中心にヨーロッパの社会的
排除及び社会的包摂の歴史からわが国における社会的排除の実状、そこからの社
会的包摂の展望を、3.11の大震災以降生じたわが国の変化及び被災地における諸
問題をふまえて政策提言を行う。

 特別報告は「東日本大震災における障害者の状況」を東北被災地障害者センタ
ーの八幡隆司さんが、東日本大震災に対して障害者救援のためJDFを中心にいく
つもの障害者救援活動が進んでいる現状を報告する。八幡さんは障害者の災害救
援をすすめるゆめ風基金のメンバーとして4月から東北に入り、仙台を中心に岩
手・宮城・福島各県に被災地障害者センターを立上げ、それらを結び救援活動に
走り回ってきた人。

 午後からのシンポジウムは、「社会的排除をなくす新しい働き方を求めて」と
題して、地域社会から社会的事業を創ってきた運動と政府・国会での議論を交叉
させる企画だ。「新しい公共」推進会議で「日本型社会的協同組合」の制度を提
起している加藤好一生活クラブ生協連合会会長や国会の「社会的支援が必要な人
たちの自立就労・雇用の場を創出する民主党議員連盟」の動きを議連幹事長の中
川治衆議院議員、それに、内閣府の山内健生大臣官房審議官が、日韓社会的企業
セミナーで「社会的企業についてはニュートラルな立場」と率直に表明以後の実
態調査や各国調査についての報告の予定。

 同時に日本ではNPO法ができる前からワーカーズコレクティブ、ワーカーズ
コープ、企業組合、障害者の自律就労事業、農地法人や事業協同組合などさまざ
まな形態の社会的排除をなくす新しい働き方が全国各地に点在しているが、それ
らの社会的意義と社会的就労につなげていくために、共同連は「社会的事業所促
進法」を提起しているが、他の分野とどのような統合をしていく促進法にするの
か、また出資型の協同労働法を新たに実現していくのかを率直に意見交換する。

 生活クラブ風の村ユニバーサル就労をすすめる池田徹理事長、労働者協同組合
連合会の田嶋康利事務局長、ワーカーズコレクティブ・ネットワークジャパンの
藤木千草副代表、共同連の斎藤縣三事務局長がそれぞれの場から共通して使い勝
手の良い法制についての統合の議論をたたかわせる。前日の20日(土)には6
つの分科会が多彩にもたれる。

①「社会的事業所促進法法制化」には、社会的企業の研究者藤井淳史(立教大学)
や水俣学の花田昌宣(熊本学園大学)、市民がつくる政策調査会の小林幸治事務
局長、ホームレスの就労事業を進める中村光男(企業組合あうん)、宮野洋子ワ
ーカーズ・コレクティブネットワークジャパン代表らで議論が行われる。

②「大震災における災害弱者支援」では、被災地障害者センターみやぎの菊池正
明さん、市民キャビネットの被災地活動を池本修悟事務局長、国際救急法研究所
の宇田川則夫さん、藤田芳雄(前長岡市議)さんらで、高齢者・障害者等の困難
な人たちの被災者支援に取り組む状況の議論が注目される。

③社会的事業所に向けての起業」では、東京多摩地域で知的・精神の就労をすす
めるやまぼうしの伊藤勲さんや札幌元気ジョブの石澤利己さん、自らニート出身
で協同労働の重要性を語る労働者協同組合連合会の小澤真さん、農村地域で女性
の社会就労をすすめるJC総合研究所根岸久子さん、都市での若者就労の職業訓
練を行う神奈川ワーカーズ・コレクティブ協会の岡田百合子さん、パンドラの会
の岡部扶美子さんやニートの就労支援の日本スローワーク協会の長井潔さんら多
彩な「排除/包摂」の起業起こしの意見交歓を行う。

④「社会的に排除される人のネットワークづくり」では、「反貧困」の立場から
「労働者派遣法の抜本改正」の東京ユニオンの関口達也副委員長、民衆交易・フ
ェアトレードをすすめるオルタ・トレード・ジャパンの幕田恵美子さん、アルコ
ール依存者の社会支援で活動するジャパン・マックの本島直幸・四方美代子さん、
滋賀で社会的事業所をすすめるねっこ共働作業所の白杉滋朗さん、共生型経済推
進フォーラムの境毅さんがネットワークから
「社会的事業所促進法」成立に向けた新しい主体についての議論が期待されてい
る。

⑤「『共に学ぶ』から『共に生き』「共に働く』へ」の分科会は、共同連らしく
学校教育のみに特化するのではなく生まれてから死ぬまで「シャバ(娑婆)-北
村小夜さんの言葉をお借りして」にこだわることをテーマで議論する。あたりま
えのはずなのに、こだわらなければすぐに追いやられてしまう現実の中で、何を
どう変えていけばいいのか、また、「障害者の敵は親」といわれた時代を超えて、
親は「共に」をどう担っていこうとしているかについても一緒に考えていく。ゲ
ストは北村小夜さん(インクルネット共同代表)、長谷川律子さん(介護事業所・
ケアマネージャー)、三井貴美さん障害者の親・愛媛県)、中村悦子さん(障害
児の親・名古屋市)で議論する。

⑥ワークショップ「あしたをつなぐミーテング」は定員20名。今回で3回目。
1.障害のある人もない人も、互いに助けたり・助けられたりできる!を感じま
す。
2.今までやってきたこと、これからやっていきたいなってことなど…、日々の
工夫を互いに話します。
3.無理なく、できるかぎり自然に、だれもが力をもっていることを感じ合って
元気になれる場をともにつくります―。

 ファシリテ―タ―は、松本祐一(仙台市CILたすけっと)、永田千砂(ちま
ちま工房大阪)、渡辺ゆりか(わっぱの会名古屋)さんら。
そのほか、社会観光や「大震災支援 事業所・作業所応援展示会」「争奪!共同
連杯グループパフォーマンス大会」の交流会もある。

 ぜひこのような分野を越えた分科会や全体会へ参加して社会連帯の機運を高め
る熱い夏となることを期待したい。

参加費:3,500円 交流会3,000円(20日夜)。なお、1日の場合2,000円

申込/問い合わせ:〒114-0032東京都北区中十条1-2-18障害者福祉センター4F
特定非営利活動法人 わくわくかん内 第28回共同連全国大会 東京実行委員会
TEL/FAX 03-3906-9997 E-mail :  kyoudourentokyo@gmail.com

              (共同連全国大会東京実行委員会事務局長)

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