■中国・武漢を発生源とした「コロナ・ウィルス」の世界で、また日本での感染
が続いております。感染のピークがいつになるのか、また、外国人観光客の減少
によるインバウンド消費低迷のみならず、世界的にひろがっているサプライチェ
ーンの停滞が経済にも大きな影響を及ぼしそうで、予断を許さない状況が続いて
います。今号では、特に、その中国政治への影響について、岡田充氏の海峡両岸
論「州指導部の統治揺さぶる新型拝見、地本幹部切り、防戦に必死」に詳しく評
されています。

■12月号に続き、山口希望氏による「2020年 年金制度改正に向けてのメモラン
ダム(2)」では、民主党政権時代の年金政策についてまとめていただいていま
す。

■羽原清雅氏から、「昭和初期・93年前の沖縄差別」では、 沖縄選出の貴族院
議員の残した沖縄差別を憂うる演説草稿を読み解いていただき、100年前の沖縄
の状況をかいま見ることができます。

■メールマガジンオルタ広場で「宗教と同時代」の連載をご執筆いただいている
荒木重雄氏による「仏教に親しむ会」も2011年10月に開始以来この2月に100回の
記念のご案内をいただきました。おめでとうございます。
約45回分については、YOUTUBE https://www.youtube.com/user/altermagazine
 でも公開しています。ご登録いただければ幸いです。
近日、タイトルなどを整理する予定です。

■韓国映画の『パラサイト――半地下の家族』が、アカデミー賞史上で外国語映
画で初となる作品賞のみならず、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞も獲得し、四
冠を達成しました。テレビドラマ「冬のソナタ」が日本でも大ヒットした2002年
の前から、韓国では国策として、コンテンツ産業の強化と世界進出 を後押しし
ていたという記憶があり、その成果の一つであるのかと想像していました。が、
その作品の力もさることながら、投票する映画芸術科学アカデミーの会員の構成
がこの数年で大きく変貌していたことも一因だったといわれています。2012年頃
には6000人前後(主に白人・男性・高齢)だった会員数は、その後、俳優部門の
ノミネートが白人のみであることへの反対(#OscarSoWhite)、や2017年のセクハ
ラ告発運動(#MeToo)などを経て改革も進み、現在約9000人にまで増えると同時に、
その構成も、女性、非白人の比率が高くなったとのことです。しばらく映画鑑賞
とは離れていましたが、今回のアカデミー賞受賞作品を鑑賞してみたいと思う話
でした。

■村石恵照氏から、ご友人野川博之氏が、武漢をはじめ世界の人々の安穏を念じ
て、李白の詩「黄鶴楼送孟浩然之広陵」に因んで作られた漢詩をお送りいただき
ました、残念ながらうまく掲載ができませんでしたが、武漢市がはやく日常を取
り戻していくように願っています。
黄鶴楼はこちら 
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E9%B6%B4%E6%A5%BC

■2月に入り、前編集長の馴染みの店でウォッカを飲みつつ、比較的若手の関係
者の方たちと歓談を重ねました。料理を楽しむというよりは、その空間で自由に
話をするためにお酒を飲むという、その平場の議論を積み重ねる機会をつくるの
が、「オルタ広場」の大事な宿題の一つかしらと、思う日々です。

■メールマガジン「オルタ」と「オルタ広場」を通じて、本年2020年8月には通
算200号になります。200号にむけていろいろな方々からの企画やご意見をいただ
ければ幸いです。(MK)