【編集事務局便り】200

■酷暑お伺い申し上げます。
本年関東地方は長い梅雨で梅雨明けも8月に入ってからでしたが、その後の猛暑は
全国的にすさまじいもので、8月17日には浜松で41.1度という国内最高気温が記録されました。新型コロナウィルスの感染が続く中、マスクなしでは外出もできにくい状況になってまいりました、みな様いかがお過ごしでしょうか。

■今月は、75回目の終戦記念日の迎える月となり、初岡さんから「指導者がなすべきことをしない無責任の歴史の再点検」と田中伸尚『大逆事件』の書評をいただきました。
また、羽原清雅氏が、2018年1月翌19年1月まで12回にわたって当メールマガジンにご出稿いただいた「戦争というもの」を中心にして、「日本の戦争を報道はどう伝えたか 戦争が仕組まれ惨劇を残すまで」として刊行され書評をいただきました。本書では、1945年11月に情報局企画資料部資料課がまとめた「極秘」資料、「蘇聯軍占領下に於ける邦人の状況ー満州(内蒙を含む)、北鮮、樺太及び千島」も掲載されています。様々な角度からのアプローチに加え年表なども充実して読みやすく、特に若い世代に第二次大戦の概観、また戦争報道について把握するため、基本書として適しているようにも思います。
ご購入は発行所へお問い合わせください。書肆侃侃房(カンカンボウ) http://www.kankanbou.com/books/jinbun/society/0410
〒810-0041 福岡市中央区大名2‐8‐18‐501 TEL:092-735-2802
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■「ポストコロナの時代にむけて」では、元連合副事務局長の山本幸司さんから、
ようやく近く国会を通過が見込まれる、20年越しの懸案の「労働者協同法」の経緯と意義とを論じていただきました。「資本」と「労働」が分断されている現状から、「出資と労働が一体となった組織で、地域課題を解決するための非営利の法人」を中心とした「協同労働」を通じて、持続可能で活力ある地域社会の実現を目指せるようになります。
また、先月に引き続き、濱谷氏からは、「検事長の定年延長で見える政権の横車 VS 行政監視の今」を、国会会議録を読みとくというドキュメンタリータッチの手法で展開いただきました。

■コラムでは、今月も先月に続いて、タイ在住の国連職員、大賀敏子さんから今回から「ケニア・タイ二都物語―国連で25年」として継続してご投稿いただけることになりました。現地での様々な方のエピソードが送られることと思います。

■荒木氏による連続講座「仏教に親しむシリーズ」も先月より再開されました。
YOUTUBE・オルタマガジンチャンネルに7月の講座をアップしましたのでご覧ください。
日本仏教の展開 11 
遊行と踊念仏による阿弥陀信仰の精華 時宗 
https://youtu.be/uLSDDvXWC4E

■2004年3月メールマガジン「オルタ」発刊から、2018年5月「オルタ広場」へ名をかえて続けてきたメールマガジンも通算200号となりました。皆様のおかげで継続できましたことを改めて御礼申し上げます。
創刊者・故加藤宣幸は、故久保田忠夫氏の同人誌「余白」を引き継ぐ形で、80歳になってメールマガジン「オルタ」を始め、皆様のお力を借りながら、晩年14年あまり、人生の基盤として、新しい人との出会いやつながりを、実に楽しそうに、また充実して過ごしていました。
2012年、米寿を迎える頃100号記念にと贈った「編集後記集」を、その後本人が増刷したので、どうするつもりか、と尋ねた時、「200号記念の時に配るつもりだ」といっていました。200号発行、96歳になるまでは頑張る気概でおりました。
近くにいながら、日常の生活にまぎれて、本人の過ごしてきた昭和の歴史も、若いころの活動も、晩年の想いも何も尋ねなかったことを今になって、後悔するばかりです。本人は早い時期に、家族に伝えても、とあきらめ、若い研究者の方たちに、記憶のすべてと思いを伝えてきたと思います。
同時に、「オルタ」もその方たちも含めて、何らかの発表の場、伝える場になればという思いもあったことと存じます。

色々と企画をいただきながら、なんとか続けさせていただきたいと思います。
引き続きご支援いただければ幸いです。

まだ暑さが続くようですので、どうぞくれぐれもご自愛ください

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