【編集事務局便り】243

■堺市在住の木村寛氏から、東大阪新聞「宇宙に持っていく本」のシリーズで22‐23年に掲載された文をご寄稿いただきましたので、連載させていただきます。一昔前だったら、「無人島へ持っていく一冊」となりそうですが、最近は、100人単位で搭乗できる宇宙船も開発が進んでいる時代、宇宙に一冊持って行って青い地球を見ながらの読書を想像するだけで楽しいものです。皆さまは何をお持ちになりますか。
 木村氏の過去の投稿はこちら https://www.alter-magazine.jp/index.php?go=T7oHb3

■松田智氏から、「「人為的温暖化説」と「脱炭素」への疑問」と題して、「人為的地球温暖化説」へに対して氏の科学的考察からの一文を寄せていただきました。

■出版プロデューサーで当サイトへも様々な形でご協力いただいている野澤汎雄氏から、「次世代パンデミックに備える―感染症の文明史」の書籍と著者の井上栄氏をご紹介いただき、「自著を語るー次世代パンデミックに備える―感染症の文明史」 を寄せていただきました。
 国立感染症研究所名誉所員の井上栄氏は、ウイルス・感染症の専門家ですが、今回、「人間だけが創る、都市の誕生や科学・技術の発達技術などの文明が時代とともに変貌していく中で、伝染病/感染症の伝搬経路も変化してきたこと」を、さらに深く歴史から見てみたいと、「人類が伝染病に対しどのように対処してきたのか」を仮説もおりまぜ、深く考察されている本で、興味深く、一般書として読みやすく書かれています。

 私個人としては、感染症といえば、直近の新型コロナパンデミック以外には、若いころにみて感染症の恐怖(と主人公と美少年の恋愛も)が強烈に印象深かった「ベニスに死す」(1971年監督ルキノ・ヴィスコンティ)、TVドラマ「仁」や「大奥」や錦絵にみる江戸時代末期の「狐狼狸」・「虎狼痢」 ( ころり )ですが、それらの克服についても考察されています。新型コロナパンデミックを経験した現代の私たちには、パンデミックはけっして他人ごとでも過去の歴史の中の物語でもなく、それぞれの時代の経過を冷静にみつめなおせすことで、「次世代パンデミックに備える社会の在り方を考える」契機となればとの著者の思いに共感いたします。

※サーバー不調のため、トップページの画像が表示されない不備を心よりお詫び申し上げます

■先月亡くなられた社会運動家の仲井富氏の追悼文を長年の友人の渡辺文学氏からいただきました。どうにも気落ちしてしまってとお送りいただいた短い思い出とあわせて、今まで付き合いの中身がよくわかって頂ける内容だからと、仲井さんが2018年5月に「禁煙ジャーナル」に書かれた「文さん富さんの48年間」をいただきましたのであわせて掲載させていただきました。
「文さん、富さん」が「兄たり難く弟たり難い関係」の気心しれた仲で、まさに公私ともに「相棒!」のお二人、親しいおつながりとそのお悲しみを拝察いたします。お気持ちが落ち着かれたら、また出会いからその後のことを、お書きいただけるとのこと、お待ちいたします。

なかなか訪れることのできなかった仲井さんのブログ、
「老人はゆく、老人は歩く 老人はわが道をゆく、老人はやがて逝く」
http://haikairou.blog22.fc2.com/ 
は、(2010年5月開始)テンポのよい文書で思わず引き込まれて読み続けてしまいます。他の人には体調の悪さなどみせていらっしゃらなかったようですが、ブログでは、ここ数年の体調が不調だった毎日の様子などが赤裸々につづられていました。ブログを訪れることができないまま、気が付かず申し訳なく思います。

その他検索をしたところ、昭和館デジタルアーカイブ(2019年10月の収録)で、https://search.showakan.go.jp/search/oralhistory/detail.php?id=90168468
お元気なご様子で岡山での戦中から戦後の時代の話をオーラルヒストリー(証言映像)で語っていらしゃいました。

メールマガジン「オルタ」で、仲井さんとお知り合いになった社会学者の福岡愛子さんは、その後「2019「戦後」の記憶 聞き取りレポート(2)」で「仲井富さん1933(昭和8)年岡山県生まれ」。をまとめていらしたので、福岡さんからご許可をいただき、当サイトでも、WEB版の記録として仲井さんの人生を残しておきたいと相談しております。(概要)https://www.alter-magazine.jp/index.php?go=vFKqzn

 福岡さんは東京都立川市砂川町にある 1960年代砂川闘争の地で平和教育等を進める「砂川平和ひろば(社会教育団体)」で発信されていますが、最近仲井さんが砂川に関して書かれた一連の文章を紹介するシリーズを昨秋よりまとめ始めたところで、仲井さんへの連絡が遅くなってしまったと残念がっていました。

砂川平和ひろば Sunagawa Heiwa Hiroba
戦後の反基地運動再訪――「砂川闘争」回想記事(1) | 砂川平和ひろば Sunagawa Heiwa Hiroba (ameblo.jp)
戦後の反基地運動再訪――「砂川闘争」回想記事(2) | 砂川平和ひろば Sunagawa Heiwa Hiroba (ameblo.jp)
戦後の反基地運動再訪――宮岡政雄インタビュー(前半) | 砂川平和ひろば Sunagawa Heiwa Hiroba (ameblo.jp)
戦後の反基地運動再訪――宮岡政雄インタビュー(後半) | 砂川平和ひろば Sunagawa Heiwa Hiroba (ameblo.jp)

■メールマガジン「オルタ広場」は、2004年3月20日創刊のメールマガジン「オルタ」を引き継ぎ、2018年5月に少々のリニューアルを加え、その後も続けさせていただき、ちょうど今月で満20年になります。
 振り返れば、創刊した「オルタ」時代から2018年5月リニューアルした「オルタ広場」にいたり、仲井さんには、多くの方をご紹介いただき、「信頼」をつなげていただき、その信頼が「オルタ広場」の今につながっています。
創刊時からの仲井さんのご投稿など読み、たどっていくと、どこまでも人と人がつながっていく感じです。故西村徹氏が初回のご寄稿で「往年の大オルグ」と仲井氏を評していましたが、そのつながりが「オルタ広場」でも健在です。
 仲井富さんの今までの掲載文はこちら https://www.alter-magazine.jp/index.php?go=yAJ5S5
  
 晩年からしか存じ上げません私にとっては、仲井さんは仙人のように飄々としたイメージでしたが、活力があり、人との出会いとつながりを大切にされていらっしゃいました。そのお人柄と信頼のおかげで、今も「オルタ広場」を続けさせていただくことができています。
 あらためて、仲井富さんへ、心から深く感謝を申し上げると共に、ご冥福をお祈りいたします。

■「オルタ広場」は創刊以来20年になりました。この間、皆様にはいつもご寄稿いただき、またお読みいただき、感謝申し上げます。これからも、その時間と信頼の重み、そしてその幸せを心に刻み、続けさせていただこうと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(MK)

(2024.3.20)
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