【オルタのこだま】

オルタ125号を読んで

豊間根 龍児

 オルタ125号を読ませていただきました。何時もながら勉強させていただきました。

・仲井眞知事は違法: かって仲井眞知事は強固に辺野古移設に反対していたと思う。それがコロッと賛成に変わった。やはり中央の強大な圧力に屈したと思った。知事の「承認」を錦の御旗に安倍政権の傍若無人な振る舞いといわれるが、中央の有無を言わせず「承認」させる傍若無人な振る舞いのように思った。若者の右傾化を憂う。

・知の重みが失われる時: 憲法不要論とは、ちょっと信じられない話。憲法の下で国を統治しているのではないの。法治国家の根本が揺らいでしまう。基本的人権守るのに軍隊と話が飛躍する。お幾つか知らないが、医者の診断を仰いだらどうか。それともアメリカに洗脳されたのか。

・日中関係の出口を探る: さすが、すばらしい読みから出口を探っている。0.5の解決策とは言い得て妙。無人島そのものの価値を考え非国家化で収める。アメリカ対策も織り込む必要があるように思う。是非、マスコミもこのような線を提唱して欲しい。

・ウクライナ危機: 詳しい分析。恐れ入る。コソボもそうだったが、まあ国際紛争は根が深い。また、それを利用しようとする思惑も絡んで、解決も一筋縄では行かないこともよく分かった。その後の動きでポロシェンコが大統領選に勝った。そうしたら、新聞によれば直ちに占拠ビルを空爆したと報じている。これでは紛争は拡大の一方だ。目下、ロシアは自制しているようだが、中国に接近している。今後が心配。

・いきいき福祉会: 生活の中から取り組むテーマを見出し、実績を積み上げ、広げて20年。すばらしい活動です。地域を巻き込む働きやすい職場を編み出す努力、これあっての永続性だと思いました。60歳以上の会にしては横文字の多さにも驚きました。

・世界のミュージアム: 日本のミュージアムも随分変わったと思っていたが、世界的傾向なんだ。泊まれるイベントも外国のまねか。いずれにしてもいい傾向。大いに見てもらわなくては効用が薄れる。それにしても入場料の比率が低いのに驚く。貸出料やら指導料で稼いでいるとは思い至らなかった。数も増えている。このあたりも工夫が要ると思う。世界で評価の高い直島のミュージアム、知りませんでした。

・インドネシアにおけるイスラムパワー: 私の感想は全くそっぽかも知れない。国民はイスラム教を信じているのに、イスラム系の政党が凋落したというのは、政治が宗教から切り離されたと受け取れ、これはすごいことだと思った。だって、世界中、宗教がらみで戦争が起きている中で、純粋に政策の優劣で争うことは素晴らし事だと思った。世界がみなこうなれば、どのくらい戦争が減るだろうかと思ってしまった。そんな簡単ではないのかな。

・日中友好抱抱団: 中国には人前で抱き合う習慣はないと言われるが日本にもない。少なくとも年寄りにはない。初めはマイナスの反応であったが、そのうちプラスに変わったとホッとしているが、日本人一般をこのように見られたくないという気持ちは残る。後に上げられた一個人で成果を挙げられた事例は大いに評価するが、抱抱団には違和感を持つ。けれど、実行動を見ないで批判するのも問題だし、この熱意が中国の人を動かしたというのであれば、その努力を買いたい。

・ドクター・スカイウォーター: 恐れ入る。こんな簡単なことで喜ばれる水が出来るとは。先入観念が邪魔しているなあ。土地土地に合ったやり方を見つけるやわらかい頭ですね。

・人が10倍もいるということ: これも私個人の感想ですが、同じニュース報道見ても、受け取り方がだいぶ違うと思いました。中国の混雑状態を知ってもそんなに違和感もって聞いては居ません。日本でも経験してきましたから。だから、このような報道をそんなに気にすることはないと思います。店を襲って略奪となるとちょっと違いますけれどね。でも、このようなことこそ、一部の行動がメディアに取り上げられ、大きく報じられているのだろうと思っています。それこそ、人口10倍、面積30倍だからいろいろな人が居ましょう。

・大原雄の流儀: 今回は歌舞伎だ。250年近く上演が途絶えてしまったということが話題になる歴史ある歌舞伎。こんなに続いているのも、やはり、芸の力だろうな。中味はおふくろに連れられて行っていた程度の門外漢でも見たくなるような迫力ある解説。涙をそそる人情ものだ。最後にヒトラーが出てどんでん返し。

・コピペさまざま: いろいろな方を知っているなあ。旧制高校時代の生活をよく聞かされたが、それを思い出させる古き良き時代のお話だ。語れる人が羨ましい。

・現代の理論: 復刊おめでとうございます。錚々たるお方が執筆されている。是非、多くの方に読んでいただきたい。ただ、オルタを読むのにオタオタしている小生にとっては、レベルが高すぎる感じがします。

・ジェンダーの平等: フェミニズムから説き起こしてくれました。無知な者にとっては有難いことです。相変わらず、良く調べてあるのに驚きます。段々後半になると、連携活動が活発になって来ていますね。でも、なかなか、続いて行っていないようですね。家事労働が足を引っ張っているのかな。やはり、男が邪魔しているのでしょうね。

・中国ペテン手法: いや恐ろしい! ホント?と思うものばかり7つの手口を紹介してくれました。日本でもすぐマネされそうです。お互い気を付けましょう。くわばら、くわばら。

・ミャンマー通信: いや、最近の日本もすごい豪雨が降ります。あわてて遊水池など作っていますが間に合いません。だから、ミャンマーの事情も想像は出来ます。ミャンマーの対策の逆輸入もあるかもね。「スマホ」入手などなどのごまかし手口は、日本人をいいカモにしているかもね。現地で生きる知恵なのかもしれませんが、馬鹿を見るのは常に底辺なのでしょうね。

・「積極的平和主義」の罠: わかりやすい本のようですが、内容が物足りないのでは、一筋縄では行かぬ相手だけに、すぐ、やりこめられてしまいそうですね。

・映画の梯子: どういうお方か知らないでこう言うのも失礼ですが、まずはお二人の国際人なのに驚く。インドの流儀だか何だか知らないけれど、日本でも行く先々での宿探しでは不安いっぱい、疲れてしまう。それを外国で平気でやっている。そして現地の映画をホイホイ楽しんでいるのに驚く。今後の展開が楽しみ。

・マスコミ昨日今日: 本当に憲法関連の記事が多かった。とても読み切れない。案内板があっても良かった。歴史を記録する。なるほどね。
読んでいる記事の裏側の読み。解説してもらうとよく分かる。記者は気付かないのか、言わないのか。まあそこが、このコラムの価値というものか。報道協定もひどいものだ。

・フランシス法王: 聞けば聞くほどすごいお人。コンクラーベで選ばれたのだから、法王候補にはこのようなお方が他にもおいでになるに違いない。是非、そのようなお方を、昔の宣教師ではないが、世界各地に派遣していただきたい。他の宗教もやって欲しい。

・私に一番しっくりきた川柳: 問題を 明かすも隠すも 専門家

 (筆者は稲城市在住・元団体役員)


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