【オルタのこだま】

オルタ132号を読んで

豊間根 龍児


 2014年も目まぐるしく変化しましたなあ。それを読み取るのに大変勉強になりました。有難うございました。2015年もよろしく。

○「数」を握る長期政権の不安: 突然、解散を仕掛けた安倍の勝利とある、まあ、思惑どおりということでしょう。後の「マスコミ昨日今日」にもあるが、マスコミも読み取れなかった隠密行動が優れていたということか。菅官兵衛の入れ知恵か。ともかく、言われるようにこれからが心配。国会議員懇談会というのがあるという。民主も維新も入った270人の議員が参加とはどういうこと。良く知らないがフリーメイソンみたいな感じ? 国民不在を恐れる。良くウオッチして欲しい。

○一連の沖縄選挙について: ここまで明確に県民の意思表示されれば、もう、小手先のごまかしで辺野古移転は出来ないでしょう。それこそ、「スコットランド独立」投票で「賛成」が出たようなものではないの。私は一回しか沖縄に行ったことがないけれど、沖縄県民の不満はいろいろあろうが、今はともかく、基地問題だと思う。基地の国外移転の可能性については全く無知で解らないが、国内だとすれば、原発廃棄物処理場と同じく、本土の最適基地候補を幾つか選定して分散化を図るべき時が来ているように思う。この道も、大きな困難が伴うと思うが、今まで耐えてきた沖縄県民の苦痛を思って乗り越えなくてはならないと思う。

○東南海地震犠牲者追悼: 損害賠償訴訟の陰にこんな暖かい交流があったのか。その後もこのような悲劇が繰り返されている。そのたびに悲しむ人が出ている。二度と繰り返したくない。

○エボラ危機: 伝染阻止にあたっている人々、本当にご苦労様。感謝に堪えない。最後に気になることが書いてあった。日本赤十字何をしていると。かなり前の話で恐縮だが、外人連れて表敬訪問した時、ビックリするような記念品貰い、赤十字募金がこんなことに使われているのかと憤慨したことを思い出した。

○ローマ法王のこの一年: 法王の存在の大きさを改めて感じる。その方が世界を回って「心の扉を開けてください。」と説く。いい言葉だ。当初はあまり期待されてなかったように思ったが、所を得てバチカンの改革、世界行脚、すばらしい! 他の宗教も見習ってほしい。けれど、暗殺を心配しなくてはならない世の中を憂う。

○中国単信: 教師が、船長が真っ先に逃げ出した。やはり、咄嗟の時に出る行動で日頃の心構えが出てしまう。注意したい。留学生が助けてくれたことを見ても、国の差などは軽々に言えるものではない。指摘されている「相手の立場に立って考える」ことは難しいことだが、日頃から心得て努力すべきことと思う。

○「国際医療交流」履き違え: 海外ペット用高度獣医療機関設置で憤慨しておられる。そんな金があったら無保険状態の大阪府民を救えと言われる。官邸ホームページを見ればわかることかもしれないが中味がよく分からない。海外富裕層を呼び込むためのペット診療で富裕層呼び込めば、がっぽり金を落としてくれてお釣りがくる、のを狙っているかもしれない。それとも絶滅危惧種の診療もやるのかな。中味見てみないとすぐには同調できない気持ち。海外難民救済募金と同じく、日本にも難民同等の困窮者が居ると言われればそのとおりだと思う。でも、みんな、海外募金にも応じている。

○石橋湛山: 「朝鮮・台湾・樺太ないし満州を押さえておくこと、また支那・シベリアに干渉することは果たして我が国に利益であるか」と喝破した石橋湛山を読み直すことは、まこと、この時期、意義のあることと思う。沖縄・北海道がこれに該当しよう。しっかり見直すことで、新たな国の姿が見えてこよう。期待したい。

○韓国の冬至とアズキ粥: このような風習はもともと韓国から伝わってきたものと思うので教えられることが多い。伝染病の神は豆が嫌い、でアズキ粥。赤も嫌う。など、時期は違ってもアズキ粥を食べたり、豆を撒いたり、赤パンツ穿いたり、思い当たることが多い。カボチャや、柚子(融通)は何処から来たのだろう。

○権力秩序意識: 解散が「天下の一大事」かどうか論じている。所詮、掌の中の孫悟空の踊り。高倉健の不器用さに劣ると見たか。

○中国の新しい現実: 結婚式に呼ばれて中国に行くなんてすばらしい! 日頃からいいお付き合いをしているのだなあ。TOPも草の根交流を見習ってほしい。

○幼稚な疑問: とても私には答えられないのでパス。

○深セン「高倉健さん」: 一昔前の中国映画事情の一端が分かって面白い。一日本人俳優に対する反応も面白い。日本で似たようなことが起きたらどんな言葉が飛び交うだろうか。

○ミヤンマー通信: 労働組合ナショナルセンターが出来たのですね。おめでとう。課題が多いようですから引き続き頑張ってください。

○フランス便り: 第一次大戦から100年目ですか。詳しく歴史の流れを教えて頂き有難うございます。ここでの国境線引きが今の紛争の火種になっていると思うと、もう少し何とか出来なかったのかなと思う。「西部戦線異状なし」を読んだ時の感銘を思い出した。
「虎のクレモンソー」が日本美術コレクターとは面白い。こんな人が居たんだ。

○書評「日本人移民・・・」: 今、日本が直面している移民問題についてのヒントが多数あるようだ。読んでみたい。

○介護保険制度改定: 大正生まれの人中心に世話しているなんて大変だ。それも6〜8時間世話するとなれば厳しい。十分な報酬も得られないと聞く。受ける方も十分な介護を受けようとすれば、公的機関の横並びサービスでは満足できないだろう。提案のような機関が円滑に運営できるようになって欲しいと思う。

○マスコミ昨日今日: 世論調査報道のからくりが分かって興味深かった。候補者名も分からない人に解答させたり、結果報道トップ記事の見出だしの不正確さ、新聞の信頼性を疑わせる指摘だ。それに「予言の自己成就」で踊らされている読者。何をか言わんや。8月里帰りの時に解散を決めていた首相、ちょっと役者の格が違うのではないか。ふんどし締め直さないと、また、憲法改正などで、あっという間に押し出されてしまう。
謝罪会見ワースト10、「今年の漢字」の変遷、ほんと、一年、いろいろあったなあ。

○14年末選挙: 所得再配分政策、大賛成! トリクルダウンなんて信じられない。民主党のブレーンに推挙したい。

○ジェンダー: すごい女の方が居られたなあ。富国強兵に邁進する中で孤軍奮闘如何ばかりであったろうか。足尾銅山鉱毒事件にも係わったんだ。「キリスト者は何者であろう。」考えさせられる。係わるだけに紛争起こしているようにも思う。今の組閣見ても「社会のアクセサリーではない。」というのは耳が痛かろう。

○「軍師官兵衛」: 同じ大河ドラマ「軍師官兵衛」を見ても、地元の人の見方は違うなあ。ワクワクドキドキ、いろいろなことが頭の中を駆け巡ってみている様子がよく分かる。背景聞かせていただき納得することも多かった。今になっての「四十七士」異論の扱いご苦労様。

○インド・ブータン: 食べ物も、民族の交差点だけあっていろいろな味が混在しているようですね。お店の詳しい紹介、これから行く若者には参考になりましょう。

○川柳・私に最もしっくりきた句: 景気合唱 格差渦中を 省り見ず

 (評者は稲城市在住・元団体役員)


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