■ 日本社会と共に手を携えこの自然災害に打ち勝とう!

   ―中国民間と在日中国人による日本大震災応援ー
                       段 躍 中
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一、中国のミニブログで日本への応援メッセージ
二、在日中国人学者ら呼びかけ共に手を携えこの自然災害に打ち勝とう!
三、日本湖南人会 共に難局を乗り切ると呼びかけ
四、第三回日中友好桜を見る会開催 村山元首相から応援メッセージ 
五、頑張れ日本! 第7回日本語作文コンクールテーマ追加
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  今回の大地震で、中国政府と民間は、いち早く支援活動をしているが、本文で
は主に民間と在日中国人による支援活動を中心に紹介する。今回の震災を通し
て、日中両国民の絆がより強固になったことと言える。これからは日本の復興の
ために、中国をはじめ、世界の人々の支援により、必ず実現出来ると信じてい
る。多くの在日中国人は日本に残り、日本人皆さんと一緒に頑張っている。

  一、中国のミニブログで日本への応援メッセージ  
  3月21日、筆者は、コラムの「中国の草の根活動 ワン・クリック救済、ミ
ニブログで日本への応援メッセージ」を発表し、東日本大震災発生後、中国の民
間による日本への義捐金募集活動の幅広い展開を呼びかけ、そしてミニブログな
どの新しい情報発信の場でさらに多くの中国人が絶え間なく日本の被災民を鼓舞
激励し、彼らが一日も早く困難を切り抜けることを祈っていることを伝えた。

◆コラムの概要は以下の通り
  日本で発生した大地震とそれに伴って発生した津波は多くの死傷者を出し、多
大なる家財の損失をもたらした。そして福島第一原発の地震の被害による放射能
漏れの危険によって日本全国をはじめ全世界に緊張が走った。各種救援作業が進
むにつれて、多くの中国人が日本救済にも援助の手を差し伸べるようにり、さら
には、多くの中国人がミニブログ(中国語の「微博」)などの場を通じて、被災
した日本人に鼓舞激励と希望を持つようにメッセージを送っている。そして多く
の中国の若者が日本僑報社のミニブログで、日本の被災者への義捐金と義捐物資
の提供の意を表明し、わずかながらも貢献をし、被災区の人々が一日も早く正常
な生活に戻れることを祈っている。

 ある中国の大学生は日本僑報社のミニブログで次のようなメッセージを書き込
んでいる。「日本で発生した大地震に大変心を痛めています。被災地の被災者に
救援の手が行き届いていない現状を知り、心から彼らの助けになりたいと思って
います。自分自身は卒業もまだしていない一介の大学生ですが、微力ながらも力
になりたいと思っています。今年大学院に合格し、学費を稼ぐためにアルバイト
をしていますが、現在はまだ研修期間でありお金がありませんが、申請していた
国の学費補助金を寄付に回すことはでき、私の学費が直接人助けのために役立て
てもらえるのであればと考えています。しかし、寄付する正式なルートがわから
ないため大変申し訳ありませんが日本僑報社のお力を借りしました。日本へその
旨をお伝えくださることを重ねて感謝いたします。」
 
  別の一般フリーターは、日本僑報社のミニロブログに次のようなメッセージを
書き込んでいます。「私は義捐金1,000人民元を寄付しようと考えています
が、友達にちょっと相談したところ、彼女は現実的な話、無理があると言いまし
た。たしかに自身には他人事にかかわっている余裕はありません。だけどそれで
も寄付したいと思います。匿名での義捐金の寄付を希望します。自分もちょっと
苦しいけれども、この1,000元で被災地の人が温かい布団をかけ少しでも笑
顔を取り戻すことができれば、私も大変うれしく思います。」
 
  またあるブロガーは、日本僑報社のミニロブログに次のようにメッセージを書
き込んでいる。「人を感動させるほどのものではないとは思うが、力づけること
ができると思う。『日本と戦争するとき、自らが先頭に立って!日本に援助の手
を差し伸べるとき、自らも先頭にたって!』中国にとってライバルとなるような
日本への一日も早い復興を願っています」

 以上のことからわかるように、多くの中国人の心中には、日本という国家に対
する複雑な感情がある。加えてここ数年中日関係は紆余曲折があり、国民感情は
殊更脆弱になっている。直近では2010年の釣魚島漁船衝突事件によって両国
の官民両方の関係は冷え切っており、両国民の相手国家に対する反感は未だかつ
てないまで高まった。2008年5月12日、中国四川省で発生した大地震は中
国国民の記憶に未だ鮮明であり四川大地震の救援過程で日本が援助の手を差し伸
べてくれたことも、両国の国民の記憶に新しい。

 3月11日に日本でおこった大地震では中国と日本が役割を替え、似たような
被災経験が両国民の心を近づけたことは疑いないだろう。この種の中日間にある
地震で被災したという「共通の経験」は、両国の国民感情の交流を疑いなく推し
進めてくれるだろう。多くの中国人が心のわだかまりを捨て日本の被災者のため
に幸あることを祈っています。
 
  中日関係はずっと比較的脆弱なものだったが、2008年の四川大地震で、日
本の各界は中国の地震に対して援助の手を差し伸べ、両国の国民感情は大きく改
善した。しかしその後の「毒入り餃子事件」「釣魚島沖漁船衝突事件」はまた両
国の国民の相手に対する好感度を下げてしまった。

 今回の日本の大震災で、中国の圧倒的多数の人がわだかまりを捨て、日本のた
めに、高尚な人道主義的な思いを表している。中日両国が今回の日本で起きた大
地震の救援によって国民の間にもたらされた友好の感情を大切にし、中日関係を
長期的にさらには、強固なものに発展させることを願ってやまない。
                      (訳・村上美穂)

二、在日中国人学者ら呼びかけ共に手を携えこの自然災害に打ち勝とう! 
3月20日、約100名の在日中国人学者、メディア関係者が、在日華人華僑と留学
生への呼びかけ文「日本社会と共に手を携えこの自然災害に打ち勝とう!」を発
表した。

◇呼びかけ文は以下の通り。
  在日同胞の皆さん、3月11日、東北、関東地方にてマグニチュード9.0の大地震
が発生し、この地震により大津波が発生、福島の原子力発電所では放射線が放出
されました。現時点で、死者、行方不明者数は戦後最大となり、経済的損失は十
兆円を超えると見られています。今回の大地震は、日本の歴史上最大級の自然災
害であり、日本で生活する全ての人々にとって未曾有の試練とも言えます。

 今回の大地震で、佐藤充さんという一人の日本人が、中国人研修生を避難させ
た後、津波に巻き込まれ命を落としました。多くの日本国民が、被災者に無償で
食料や居住スペースを提供するなど支援活動を行っています。地震の被害は今も
って拡大していますが、多くの日本国民が冷静に、混乱なく対応し、それぞれの
救済活動が粛々と行われています。そして被災した中国人も日本人と同じように
救助されています。こういった社会秩序と品格は我々在日の同胞に深い印象を与
え、敬意を払わずにはいられません。

 災害に情なくとも人に情あり。救済に国境なし。我々在日華人華僑は、様々な
背景の下、日本に定住し、仕事、勉学に励む中、日本社会から大きな助けと支持
を得ています。日本国民が未曾有の災害に襲われた今、救済と今後の復興には外
からの支援が急務です。日本で生活している我々中国人にとって、日本国民の困
難や苦痛を分かち合うのは当然のことではないでしょうか。

 ここに、我々日本華人教授会議は、全ての在日華人華僑に向け呼びかけたいと
思います。

(一)、仕事、勉学、生活の場において、周囲の日本国民と共に自らのなすべき
事に力を尽くし、法令遵守、秩序維持に努め、中国人の美徳と精神を示そうでは
ありませんか

(二)、中国国内に向けて、分け隔てのない救済現場の現状および日本社会、日
本国民の称賛にも値する冷静な対応を積極的に伝え、日中両国の国民は自然災害
を前に心を寄せあい、同じ地球人であるという共通認識の下、共に日本の復興に
惜しみない声援と支援を送ろうではありませんか。

(三)、今こそ日本社会における救済活動の輪に加わり、力を尽くす時です。
皆、様々な困難とプレッシャーの中にいます。しかしこんな時こそ、我々華人の
大きな懐をもって感謝の念を示そうではありませんか。
  皆さん、積極的に募金、ボランティア活動に参加し、持てる力を出し合ってい
こうではありませんか!我々日本華人教授会議は東北関東大地震義損金のための
口座を下記の通り設けました。多くの同胞が積極的に参加することを心よりお願
いする次第です。

    三、日本湖南人会 共に難局を乗り切ると呼びかけ
  3月14日、日本湖南人会は湖南省人民対外友好協会のパン力平副会長から慰問
のメッセージを受けた。同会は、故郷と祖国の人びとの関心に感謝し、日本人と
ともに協力し、災害に立ち向かい難局を乗り切ろうと述べた。千年に一度の大地
震と津波が発生して以来、日本湖南人会は即座にミニブログなどで地震の最新情
報を発信しながら、会員に向けてメールを発信、全員の状況を確認し、互いに無
事を知らせ合うようにと頼んだ。同時に彼らは直ちに被災地への募金を開始、中
国語翻訳ボランティアを集め、日本に取材に訪れた中国メディアに各種協力を提
供した。

 3月13日、日本湖南人会は日本大地震募金活動を東京の漢語角(中国語コー
ナー)で行った。もうすぐ一年間の交換留学を終え帰国の会員・熊??さんは募金
後、感慨を込めてこういった:四川大地震と青海大地震が発生してから、漢語角
を訪れる日本人の友人は何度も中国の被災者のために募金し、思いやりを寄せて
くれた。今の日本人の困難は私たち中国人の困難でもある。日本のみなさんのた
めにできる限り最大限の努力をしなくてはならない。

  四、第三回日中友好桜を見る会開催 村山元首相から応援メッセージ   
  日本湖南人会主催の第三回日中友好桜を見る会は、4月3日午後、東京西池袋公
園にある星期日漢語角(日曜中国語コーナー)で開催された。日本湖南人会会員
をはじめ、日中友好人士とメディア関係者など約40人が参加された。
  村山富市元日本首相は、温かい応援メッセージを寄せられて、被災された方々
と日中両国人民に励ましとなった。

 当日の桜を見る会には、東北大震災のため四回目の募金活動も行った。日本湖
南人会平野芳子副会長、張剣波副会長、張盛開事務局長らは「被災した皆さんに
お見舞い申し上げるとともに亡くなられた多くの方に黙祷を奉げ、会として義援
金募金活動をおこなっていく」とそれぞれ挨拶した。漢語角創始者で日本湖南人
会段躍中会長は、日本僑報社発行の書籍多数を活動に寄付し、その売上金全額を
募金した。

   五、頑張れ日本! 第7回日本語作文コンクールテーマ追加
  3月17日、日本僑報社日中交流研究所は、第七回中国人の日本語作文コンクー
ルの追加テーマ「頑張れ日本!」を発表し、大地震と戦っている日本人に応援メ
ッセージを送ろうと呼びかけている。千年不遇の大地震に襲われて一週間、日本
の皆さんを応援するため、コンクール主催者は、「がんばれ日本!―千年不遇の大
地震と戦う日本人へ」とのテーマを緊急追加しました。詳細については主催者側
のウェブサイトを参照:duan.jp/jp/2011.htm

        (日本僑報社編集長、日本湖南人会会長)

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