【沖縄の地鳴り】

<詩歌> 「島」

山之口 獏

おねすとじょんだの
みさいるだのが
そこに寄って
宙に口を向けているのだ
極東に不安のつづいている限りを
そうしているのだ
とその飼い主は云うのだが
島はそれでどこもかしこも
金網の塀で区切られているのだ
人は鼻づらを金網にこすり
右に避けては
左に避け
金網に沿うて行っては
金網に沿って帰るのだ

 (山之口獏/『鮪に鰯』原書房、1964年刊より)


最新号トップ/掲載号トップ /直前のページへ戻る/ページのトップ/バックナンバー/ 執筆者一覧